FXの逆張りの手法には、様々な指標を用いることができますが、FXではオシレーターと呼ばれる指標がよく使われます。
オシレーターとは、相場の過熱感を示す指標であり、買われすぎや売られすぎの状態を示すことができます。この記事では複数のオシレーターを組み合わせて逆張りを確認する方法を解説します。
逆張りについて
FX取引において、逆張りという手法があります。逆張りとは、相場が一方向に動いているときに、その方向とは逆にトレードをすることで利益を狙う手法です。
多くのトレーダーが相場の流れに合わせてトレードすることが一般的ですが、逆張り手法を用いることで相場の逆行に乗ることができ、大きな利益を狙うことができます。
また、マーケットの魔術師を読むと、日本人は逆張りが好きという風に書かれてました。アメリカではどちらかというと、順張りが好きみたい。
オシレーターについて
FXにおいてオシレーターとは、価格の変動幅やスピードなどを計算し、その結果をグラフ化して示したものです。トレンドフォロー手法ではなく、レンジ相場や転換点でのエントリーや出口の判断に用いられることが多いテクニカル指標です。
以下は、代表的なオシレーターについて詳しく説明します。
RSI(相対力指数)
RSIは、一定期間の上昇幅と下降幅の比率を計算して、0〜100の範囲で表した指標です。RSIが70を超えた場合は、過剰な買われ状態と判断し、逆張りの売りポジションをとることができます。逆に、RSIが30を下回った場合は、過剰な売られ状態と判断し、逆張りの買いポジションをとることができます。
ストキャスティクス
Stochasticは、現在の価格が過去の一定期間の価格の範囲内にどの程度位置しているかを示す指標です。Stochasticが80を超えた場合は、過剰な買われ状態と判断し、逆張りの売りポジションをとることができます。逆に、Stochasticが20を下回った場合は、過剰な売られ状態と判断し、逆張りの買いポジションをとることができます。
MACD
MACDは、短期間の指数移動平均線と長期間の指数移動平均線の差を計算し、その差の移動平均をとったものです。MACDがゼロを上回った場合は、買いシグナルとなり、MACDがゼロを下回った場合は、売りシグナルとなります。
CCI(コモディティチャネルインデックス)
CCIは、一定期間の平均価格と現在の価格との差を、一定期間の平均値の変動幅で除した指標です。CCIが100を超えた場合は過剰な買われ状態と判断し、CCIが-100を下回った場合は過剰な売られ状態と判断し、逆張りの買うシグナルとなります。
RCI(ランク相関指数)
相関係数を計算する際に使用される指標です。RCIは通常、-1から1までの値を取ります。RCIが-1に近づくと、2つの変数の間に負の相関があります。一方、RCIが1に近づくと、2つの変数の間に正の相関があります。
逆張りに使えるオシレーター組み合わせ
オシレーターを複数組み合わせる逆張りの手法としては、一般的には以下のような方法があります。
RSIとストキャスティクスの組み合わせ
よく見る組み合わせです。過買い・過売りの状態を示すオシレーターです。これらを組み合わせて、両方のオシレーターが過買いまたは過売りの状態になったときに、トレードを行います。
バックテストの結果
こちらの記事でプログラムを組んで、バックテストしてみました。パラメーターの設定次第ですが、結構良い結果になります。
MACDとCCIの組み合わせ
MACDとCCIは、トレンドの方向性を示すオシレーターです。これらを組み合わせて、MACDがトレンドの反転を示すシグナルを発生させ、CCIがそのトレンドの反転を確認したときに、逆張りのトレードを行います。
バックテストの結果
ChatGPTを使ってTrading Viewのソースコードを作ってみました。バックテスト結果も出てます。まあまあ使えます。
ストキャスティクスとADXの組み合わせ
ストキャスティクスとADXは、トレンドの方向性を示すオシレーターです。これらを組み合わせて、ストキャスティクスが過買いまたは過売りの状態になり、ADXがトレンドの方向性を示しているときに、逆張りのトレードを行います。
RSIとMACDの組み合わせ
RSIとMACDは、トレンドの方向性を示すオシレーターです。これらを組み合わせて、RSIが過買いまたは過売りの状態になり、MACDがトレンドの反転を示しているときに、逆張りのトレードを行います。
ストキャスティクスとMACDの組み合わせ
矢野テックが好きな組み合わせです。めったに発生しませんが使えます。MACDのクロス、ストキャスティクスのクロスが重なった時、高確率で値段が動きます。以下はドル円、5分足で32pips取れました。
バックテストの結果
こちらも、ChatGPTを使ってTrading Viewのソースコードを作ってみました。バックテスト結果も出しました。
逆張りのメリット・デメリット
メリット
FXの逆張り手法には以下のようなメリットがあります。
レンジ相場でも有効
逆張り手法は、相場がレンジ相場になった時に特に有効です。レンジ相場とは、価格が一定範囲内で上下に揺れ動く相場状況で、この場合、トレンドフォロー手法ではなかなか利益を上げることができません。
しかし、逆張り手法は、このような相場状況でもエントリーポイントを見つけることができます。
損失を最小限に抑えられる
逆張り手法は、トレンドフォロー手法と違い、市場の転換点でエントリーするため、損失を最小限に抑えることができます。つまり、トレンドフォロー手法でポジションをとってしまった場合、相場が急激に反転した場合、大きな損失が発生する可能性があります。
しかし、逆張り手法は、相場が反転した時にエントリーポイントを見つけるため、損失を最小限に抑えることができます。
チャンスを逃さない
逆張り手法は、トレンドフォロー手法と違い、価格が下落している時に売りポジション、価格が上昇している時に買いポジションをとるため、価格の動きが逆になってしまっても、チャンスを逃すことがありません。
簡単に取引できる
逆張り手法は、トレンドフォロー手法と比較して、エントリーポイントを見つけることが比較的簡単です。また、エントリーポイントが見つかった時には、ポジションを取ることが容易です。
デメリットについて
FXの逆張り手法には、こんなデメリットも。
修正波は難しい
ダウ理論を理解する必要がありますが、推進波と修正波、どちらを逆張りで取りやすいかというと、流れに乗った推進波の方がより利益を得やすいです。
逆に修正波は、エントリー直後に更に下がったり、あまり値幅が取れないなど難しいです。
急激な変動(トレンド発生に弱い)
逆張り手法では、投資家が取引を行う前に、市場の状況を正確に把握している必要があります。また、逆張り取引は、市場が急激に変動した場合にリスクを伴う可能性があります。そのため、逆張り取引を行う投資家は、自らの取引を定期的にモニタリングし、取引におけるリスクを最小限に抑えるために、保護取引を行う必要があります。
チャートを読めないと厳しい
逆張り取引の成功は、市場の変動をテクニカルで見れるかという能力にかかっています。フィボナッチリトレースメントを引いて、逆張りに適したポイントを探せるかとか、投資家が市場を理解していないと、望ましい収益を得ることができません。
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