FXの移動平均線で1番使われるおすすめの設定値、期間を解説。チャートからも検証

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FXでの移動平均線の期間について、1番使われるおすすめの設定値を解説します。ポイントとしては、世界中のトレーダーの多くが参照している期間を設定しますが、チャートからも分かります。詳しくみていきます。

目次

移動平均線の概要

移動平均線は、価格分析の基礎として多くのトレーダーが重視する指標で、上手に活用することで相場の動向をつかみやすくする効果があります。ただし特徴を理解した上での利用が必要不可欠です。

移動平均線は、価格のデータを一定期間分まとめて平均値を算出し、それをプロットしていくインジケーターです。代表的なのは20本移動平均線や、100本移動平均線で、過去の一定期間の平均トレンドを追うラインとなります。

20本と100本の移動平均線

移動平均線の利点は、株価の短期的な変動を平滑化して、全体的なトレンドを目視できる点にあります。価格が移動平均線の上にいるのか下にいるのか?。右肩上がりなのか?右肩下がりなのか?で、トレンドの持続性や、反転を判断できます。

また、移動平均線がサポートやレジスタンスとなるレベルとなり、このラインでの反発や突破をトレードのシグナルとして利用することもできます。

100本SMAの反発

一方で、移動平均線は過去のデータに基づく後追いのインジケーターであるため、トレンド変化の前兆をつかむのが遅れがちという欠点もあります。そのため単独で使うのではなく、ボリンジャーバンドやRSIなどの他の技術指標と組み合わせて使うことが重要となります。また、株価データの期間設定もトレンド感応度に影響を与えるポイントとなります。

SMA、EMA、WMAの違い

移動平均線には、主に以下の3つの種類があります。SMA、EMA、WMAと移動平均線といっても3種類あって、同じ設定値でも、こんなに差が出ます。

SMA(Simple Moving Average)

単純移動平均線。一般的な移動平均線はSMAを指します。

一定期間の終値の単純平均をとったもの。全データに等しい重み付けがなされます。

EMA(Exponential Moving Average)

指数平滑移動平均線。

一定期間の終値の加重平均をとったもの。新しいデータに大きな重み付けがなされます。

WMA(Weighted Moving Average)

加重移動平均線。

一定期間の終値に重み付けを変えた加重平均線。新しいデータに重み付けはあるが、EMAほど大きくはない。

SMAはデータに平等な重み付けなので、トレンドの変化に鈍感になりやすいです。EMAは新データに敏感なので、トレンド変化の兆候を検知できるが、ノイズも拾いやすい傾向があります。WMAはその中間的な特徴を持ちます。矢野テックはSMAだけしか使っていませんが、トレーダーによってはEMAだけしか使わない方もいます。

おすすめの移動平均線の設定値

おすすめの移動平均線の設定値は以下になります。世界のトレーダーがよく使用するおすすめの移動平均線の設定値は以下のようなものがあります。これらは、多くのトレーダーが見ている値になります。

  • 20本
  • 21本(日足の場合)
  • 25本(日足の場合)
  • 40本
  • 60本
  • 100本
  • 120本
  • 200本

この中でも200日移動平均線は非常に重要視されており、このラインの上下を価格が推移することで、長期的なトレンド判断に利用されています。また、金融商品にもよりますが、10日線や25日線といったより短期的な移動平均線も活用され、短期と中長期の双方の平均線を組み合わせることで、トレンドの変化を敏感に捉える設定が多く用いられています。

各時間足でのおすすめの設定値

20本SMA(単純移動平均線)

20本のSMAは、ボリンジャーバンドの中心線でもあります。この事から20本SMAをは重要な意味を持っています。

ボリンジャーバンドは、20本のSMAを中心に上下2本のバンドをプロットしたものです。このSMAが価格の平均的な動きを表す中央値となります。上バンドはそこから標準偏差に基づく幅を上方向にプロットし、下バンドは下方向にプロットしたものです。

したがって、株価がバンド内を推移する局面では、20本SMAが平均的な値動きの目安となります。バンドから価格が外れて乖離が生じた場合、価格は再びこの20本SMA周辺に回帰すると考えられます。

このように、ボリンジャーバンドの基準となる線である20本SMAは、価格の平均的値動きの範囲を定める上で欠かせない要素となっています。売買の目安となるバンド上下を判断する際にも、まず20本SMAの位置を確認することが必要不可欠です。ボリンジャーバンドの解釈において、20本SMAライン自体の動向にも注目するのが望ましいと言えます。

200本SMA(単純移動平均線)

200本のSMAは、長期的なトレンドの転換を示す上で重要な意味を持っています。200本SMAは、過去200本の価格の移動平均線です。

これが日足であれば、200日間という期間は、およそ1年間(土日を除く)に相当します。したがって、このラインは年間ベースでのトレンド方向性を表すことになります。

価格が200本SMAを上回る展開となれば、中長期的には上昇トレンドにあることを示唆します。逆に200日SMAを下回れば、下降トレンドの兆候が現れたと捉えることができます。

この200日SMAを価格が上下に抜けるのは、トレンドの転換点となります。したがって、価格が200本SMAに接近した際には、このラインの上下どちらで推移するかに注意が必要となります。海外の大手機関投資家は、この200本SMAを最も重要な指標としており、ラインを意識した売買を行うケースが多くあります。

逆張りも可能

移動平均線の200本は非常に重要な抵抗線になるので、逆張りでのトレードも可能です。僕が過去に検証して、まとめた記事があります。参考になるかと思います。

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移動平均線のクロスはトレンド転換


移動平均線の2本のクロスには、下記の2つのパターンがあります。トレンド反転の兆候を示す重要な指標として多くのトレーダーが利用しています。移動平均線の交差を見極めるのは、相場の変化を敏感に捉えるために有効な手法といえます。

ゴールデンクロス


移動平均線のゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜ける動きのことを指します。

日足であれば、25日線と200日線のクロスが注目されます。25日線が200日線を上から抜けるこの動きは、中長期的なトレンドが上昇へ向かう兆しだと見なされます。その背景には、短期と長期の2つの期間のトレンド方向が異なる状況から、両者が方向性を合わせる展開になったことが考えられます。

例えば、長期的には下降傾向だったものの、最近の短期的なトレンドでは上昇が続いているという場合に、このゴールデンクロスが発生しやすくなります。この動きは強気のシグナルと捉えられ、新規買い姿勢の入りやすい状態になると言えます。

一方で、必ずしも大幅な上昇を意味する訳ではなく、クロス後も株価が横ばいや反落するケースもよく見られます。いわゆる騙しです。ゴールデンクロスが確認できた後も、他の要因と合わせて慎重に判断する必要があります。過去の実績を見ると、クロス直後に買いを入れるのは時期尚早な場合も少なくないのが実情です。

デッドクロス


移動平均線のデッドクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜ける動きを示します。これは下落局面で発生しやすく、トレンドの下降への変化を示唆する信号とされています。

デッドクロスが発生する背景には、長期的には上昇トレンドが続いていたものの、短期的には株価が下がり始める動きが出ている、という状況が考えられます。この短期と長期のトレンド感のズレから、下降トレンドの兆しを示す形でデッドクロスが現れるのです。

マルチタイムフレーム(下位の足でも上位の移動平均線をみる)

移動平均線を用いたテクニカル分析では、単に1つの時間軸のチャートだけを見るのではなく、マルチタイムフレーム(MTF)での移動平均線の動きを確認することが重要です。

例えば5分足のチャートで大きなトレンドを見極めるにしても、その前に15分足や1時間足での移動平均線の位置を捉えることができれば、動きに遅れることなく対応できます。5分足で上位足の移動平均線値は特殊なインジケーターは不要で、計算すれば自分で設定できます

例)5分足で15分足の200本SMAの計算

最初の0.25は15分の事です。1時間単位での計算なので、

0.25 * 200 * 60 / 5 = 600本

マルチタイムフレームで移動平均線の方向性が同調している場合には強力なシグナルと見ることができます。短期と中期、中期と長期で移動平均線のセットアップが揃っているのがイデアルな状況といえます。

このためには、日足だけでなく15分足以下の足や週足などもモニタリングしておくことが欠かせません。大きな流れを見落とさないためにも、マルチタイムフレームで移動平均線を意識することの重要性は非常に大きいと言えます。

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この記事を書いた人

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