逆張りの勝率は、正確なタイミングの特定やエントリーポイントの判断に大きく依存します。また、逆張り戦略は利確と損切りのバランスを取ることも重要であり、利益を最大化しつつ損失を最小限に抑えることが求められます。
本記事では、FXにおける逆張りの勝率に影響を与える要素や、勝率向上のための戦略の構築方法を解説していきます。過去の相場データの分析やテクニカル指標の活用、トレンドの転換点の判断方法など、具体的な手法やポイントについても探求していきます。
順張りと逆張りの違い
FXにおける順張り(トレンドフォロー)と逆張りは、相場の動きに対するトレードのアプローチが全く異なります。
順張りについて
順張りは、市場のトレンドに沿ってトレードを行う手法です。価格が上昇トレンドにある場合には買いエントリーし、価格が下降トレンドにある場合には売りエントリーします。
順張りでは、相場が既存のトレンドを継続することを期待し、相場の勢いに乗ることで利益を狙います。トレンドの継続を確認するためには、トレンドライン、移動平均線、価格パターンなどのテクニカル分析ツールが利用されます。
逆張りについて
一方、逆張りは、相場の反転や転換点を捉えてトレードを行う手法です。価格が上昇している場合には売りエントリーし、価格が下落している場合には買いエントリーします。
逆張りでは、相場の転換点や反発を狙い、相場の反対方向にトレードすることで利益を得ようとします。逆張りには、サポート・レジスタンスレベルの反発、過剰な値動きの修正、MACDダイバージェンスなどのオシレーター系のテクニカル指標が利用されることがあります。
逆張りの主な手法
逆張りの主な手法には、テクニカル指標を活用する方法があります。テクニカル指標は価格や取引量などの統計的なデータを解析し、相場の反転や転換点を捉えるための情報がわかります。
オシレーター系の指標を使う
オシレーターは相場が過買いや過売りの状態にあるかを示す指標であり、逆張りのエントリーポイントの判断に活用されます。
代表的なオシレーターとしては、RSI(Relative Strength Index)、Stochastic Oscillator、MACD(Moving Average Convergence Divergence)などがあります。これらの指標が過度に上昇したり下落したりすると、相場の反転が起こる可能性が高まります。
ただ、あまりにも広く知れ渡っている指標のため、単体だけだと騙しが発生します。
複数のオシレーターの組み合わせの逆張り
オシレーター系単体だと、どうしても騙しが検知できません。ところが、2つ以上組み合わせると、うまくいくことがあります。それについては、こちらの記事に詳しくまとめました。
逆張り手法の勝率
逆張りの手法の勝率は、矢野テックが実際にTradingViewで(Pinescript)開発中の逆張りトレードプログラムでテストしてみました。
見て分かると思いますが、総じて結構低いんですよ。
MACDのみ
儲かるか儲からないかのチェックは、プロフィットファクター(期待値)を見ます。
MACDのみでも、パラメータ次第で何とかプラスに転じることが出来ますが、勝率は32%。これでは何ともならないですね。
MACD + ADX + CCI
MACDにADXとCCIを組み合わせると、勝率が53%台まで上がりました。プロフィットファクター1.19まで上がり、実用可能なレベルになりました。
逆張りの勝率が低くなる原因
さきほどのロジックを、MT4でEAにしてみたのですが、勝率が低くなる結果がわかりました。
逆張りはトレンドにとても弱い
下記は利益が出ている自作のオシレーター系の逆張りEAです。損切りをどこに設定するか次第ですが、逆張りはトレンドにとても弱いんです。
勝率は低くても稼げる
上記トレードの細かいデータです。結局のところ、損切りポイントを決めないと、コツコツドカンでやられます。適切な損切りポイントを定めて、機械的にトレードすると、こんな感じで勝率はわずか45%しかありません。それでも、プロフィットファクターは1.26もあるので、長期的に見れば儲かります。
逆張りの勝率を上げるには?
逆張りの勝率を上げるにはどうすればよいかは、過去にこちらの記事にまとめました。ポイントとしては4つあります。
まとめ
こんな感じで、理論的には分かっていても、実際にプログラムを組んで実施してみると、逆張りの難しさがわかります。僕は、逆張りインジケーターを作ってる手前、逆張りをやってますが、普通に勝つなら順張りの方が楽です。
逆張りは日本人が大好きな手法と言われていますが、トレンドが発生すると大ダメージを受けるので、どこで損切りするかが肝になります。勝率だけを求めるなら、順張りをやったほうがいいです。
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