MACDは、トレンドフォローの指標として広く使われていますが、その中でも特にダイバージェンスと呼ばれる現象を利用することで勝率を上げることができます。この記事では、MACDのダイバージェンスを利用したトレード戦略について解説していきます。
MACDについて
MACD(Moving Average Convergence Divergence)は、トレンドフォローの指標として広く使用されているテクニカル指標の1つです。MACDは、短期間の移動平均線と長期間の移動平均線の差を表す指標であり、市場の勢いやトレンドの方向性を把握するのに役立ちます。
MACDの使い方は、主に2つの方法があります。
MACDとシグナルのクロス
1つは、MACDラインとシグナルラインが交差するタイミングでエントリーする方法です。MACDラインがシグナルラインを上抜けした場合はロングポジションを、MACDラインがシグナルラインを下抜けした場合はショートポジションを取ることができます。
MACDヒストグラム転換
もう1つは、MACDヒストグラムの変化を見てエントリーする方法です。MACDヒストグラムが上昇しているときはロングポジションを、MACDヒストグラムが下降しているときはショートポジションを取ることができます。
MACDのダイバージェンスとは?
MACDのダイバージェンスは、価格とMACDの動きが逆方向になる現象を指します。例えば、価格が上昇しているのにMACDが下降している場合、このような状況は、相場の転換点を示唆することがあります。
ダイバージェンスの種類
MACDのダイバージェンスは、主に2つのタイプがあります。1つは、クラシックなダイバージェンスで、もう1つはヒドゥンダイバージェンス(隠れダイバージェンス)です。
一般的なダイバージェンス
一般的なダイバージェンスは、価格の高値または安値がMACDの高値または安値よりも低くなっている場合に発生します。
上昇局面
例えば、価格が上昇しているにもかかわらず、MACDの高値が下降している場合にクラシックなベアリッシュダイバージェンスが発生します。
下降局面
逆に、価格が下降しているにもかかわらず、MACDの高値が上昇している場合にダイバージェンスが発生します。
下記はロングで66pips取れた局面です。
このように、価格が上昇局面で、MACDの山と山に線を引いて右肩下がりだったら価格は下落。価格が下降局面では、MACDの谷と谷を線を引いて右肩上がりだったら価格は上昇。という風にMACD側に価格は引っ張られます。
ヒドゥンダイバージェンス
一方、ヒドゥン(隠れ)ダイバージェンスは、価格の高値または安値がMACDの高値または安値よりも高くなっている場合に発生します。
例えば、価格が下降しているにもかかわらず、MACDの低値が下降している場合に、強気のヒドゥンダイバージェンスが発生します。
逆に、価格が上昇しているにもかかわらず、MACDの低値が上昇している場合に、弱気のヒドゥンダイバージェンスが発生します。
ヒドゥンダイバージェンスは見つけにくい
ヒドゥンダイバージェンスは、一般的なダイバージェンスよりも発生頻度が低いため、見落とされることがあります。
一般的なダイバージェンスは、価格の高値または安値がMACDの高値または安値よりも低くなっている場合に発生します。そのため、価格とMACDの動きを比較することで比較的簡単に検出できます。
しかし、ヒドゥンダイバージェンスは、価格が高値または安値を更新しているにもかかわらず、MACDの高値または安値が更新されないため、より見つけにくくなっています。
MACDのダイバージェンス、ヒドゥンダイバージェンスを表示するインジケーター
MACDのダイバージェンスは慣れてくると、目視でだいたい次あたりに発生するかなと予測が立てやすいのですが、ヒドゥンダイバージェンスは、なかなか気づけません。
取りこぼしを防ぎたいので、僕はTradingViewの無料インジケーター「Divergence MACD [mado]」を使ってます。目視でダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスが分かるので便利です。
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